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2019-04-27

📌キットプレス社「南大阪のおいしいお店」Web版インタビュー

先日、南大阪で発行されているカフェなどでよく見かける「南大阪の美味しいお店」という雑誌の、キットプレス社からインタビューを受けました。

展示会中のため(前々回) お客様優先でお願いしてまして、しかも初日だったので何度も中座。戻るたびに「何の話でしたっけ?」な状態(笑)それでもライターの花井奈穂子氏、とても上手くまとめてくださっています。

そして、キットプレス代表の小田原大輔氏。カメラマンも兼ねて写真撮影を。モデルは苦手な私はどこを見て良いかわからず「自然に」の声に、とうとう話しながら後ろを向く始末。申し訳ない^_^;(笑)

SNS、Web版で「私的・素敵人」というコーナーです。Gallery Blau KatzeのFUKA展でもご協賛頂いている、高野山画僧の藤原祐寛氏、ギャラリーの看板文字やJRA有馬記念などの題字を手掛けられ、ギャラリーオープン時に個展を開催くださった書家 永山玳潤氏などの著名な方が歴代、このコーナーで取り上げられていて、とても恐縮で、とても光栄な出来事でした。

良ければご高覧ください。

↓キットプレス社ページ

http://www.kit-press.com/

↓私的・素敵人 掲載記事

http://www.kit-press.com/?post_type=suteki&p=22542

 

画家、「ギャラリーブラウカッツェ」代表

青江佳都美さん[大阪府富田林市在住]

 

<新しい才能を応援する、そんなギャラリーでありたい>

 

人生は何がきっかけで動き出すかわからない。

数年前、大病を経験したことで彼女の人生観は大きく変わる。

「人はいつ死ぬかわからないなって実感したんです。だったら自分が本当に描きたいものを描かなきゃって」

 

目覚めたように一気に画家としての活動をスタート。

次々と展覧会に出品しながら、ついには画廊までオープンさせてしまう。

「魅力ある才能を育てて応援したかったし、人とひとが出会う“交差点”のような場所を作りたかったんです」

 

さらには新人発掘を目指し「FUKA展」と題したコンクールを創設。地域と連携してアートがある文化も根づかせたい…と思いは次々にあふれ出す。

新しい才能やアート、そして文化を生み出す“拠点”として、ここからどんな風を起こすのか、この先がとても楽しみだ。

 

背中を押してくれた初めての受賞

トールペイントにハマったのは偶然、近所の友達に誘われたのがきっかけだった。

「なんとなく行ってみたらこれが楽しくて。その場でビビッときて、講師の資格を取りたい

とすぐさま学校に通い始めたんです」

自分の中に眠っていた「絵を描く」楽しさが、このトールペイントを通じて掘り起こされた感覚だった。

 

こうして自宅でサロンのような教室を開き、たくさんの生徒を教えていた8年前のある日、発熱などの不調が体に現れ始める。

「自己免疫疾患の一種だったんですが、結局3ヵ月間入院することになって。その時にはじめて、人は死ぬんだなぁって改めて思ったんです。やりたいことは今、やらないとダメだなぁって」

 

トールペイントは確かに楽しかったが、もっと自分にしか表現できない何かを描いてみたい…後回しにしていた夢が沸き上がってきた。

「その時、これからは自分が本当に好きなものだけを描こう!って決意したんです」

 

こうして退院後、一気に描き上げたのが「当時の心の中を描いた」という、白い猫がうたた寝をしている「白昼夢 ゆっくりお休み。」という題の絵画。この作品はドラード国際芸術文化連盟主催「第2回創作表現者展」で、見事奨励賞を受賞する。

 

「賞をもらったことで、背中を押された気がしました。美術系の大学に行っていたわけでもないし、特に誰かに習ったこともないから、全部自分流 (笑) でもそれでも、やっていいよ、自分の好きな絵を描いていいんだよって言ってもらえた気がして」

 

それからは大阪はもちろん東京やベルリンなど、数々の展覧会に出品しながら個展も開催するという、精力的な活動を開始していく。

 

思いを込めて創設した「FUKA展」

さらに2年前には大阪狭山市駅から5分の、まだ田畑も残るのどかな住宅街に念願のギャラリーもオープンした。「ブラウカッツェ」ドイツ語で青い猫。

決して便利とは言えない場所にあるにもかかわらず、展覧会ともなると多くの人で賑わう。

「都会じゃないからこそ、ここを目指して遠いところからわざわざ来てくれる。だからゆっくり楽しんでほしいし、美味しい珈琲をのみながら語らってもらいたくて、バリスタの資格を取ったんです(笑)」

 

「新しい才能を見つけて育てたい」と、独自の視点で創設した「FUKA展」。そこには卵が“孵化”する、そして他にはないものを見いだす“付加”価値、さらに“府下”全体を巻き込んで地域を活性化させていけるような展覧会にしたい…とたくさんの思いがつまっている。

 

一昨年開催された「第1回FUKA展」には、関西はもちろん北海道や九州、スウェーデンからも70人という応募が。グランプリは来訪者の投票、プラス受賞、売約の合計得点で決まるというから、審査の仕方もなかなか面白い。

彼女自ら営業して回って獲得したという、ズラリ並ぶ企業の協賛賞の中には、一番礼儀が行き届いた作家に送られるというユニークな賞も。

 

「芸術家だからっていっても一人の社会人。時間を守る、丁寧な応対をする…画歴や年齢に関係なく、当たり前のことをきちんとやって欲しいんです。いざという時にチャンスを逃すことにならないように」と目線はもう、子供を見守る母親さながらだ。

 

「美術系の大学も出ていない、スタートも遅い…私のような人たちは、なかなか作品を発表できるところがないんです。それを身をもって知ってるからこそ、そんな作家さんを応援したい。あと出産や子育てでブランクがある、だけどもう一度活動をしたいとう作家の皆さまにも、ここからチャレンジしてほしい」

 

「いつになるかわからないけど、海外に向けて日本の作家をプロデュースしていけるようになれたらいいな」

 

泉州の小さなギャラリーからたくさんの才能や文化が世界に発信される、そんな日が早く来るといい。

 

2019/4/12 取材・文/花井奈穂子  写真/小田原大輔

 

 

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